軽貨物ドライバーとして働いていると、「確定申告にはどんな書類が必要?」「ガソリン代の領収書も提出するの?」と迷う方も多いでしょう。配送業はガソリン代や高速道路料金など日々の取引が多いため、確定申告直前にまとめて整理すると大きな負担になりがちです。

この記事では、確定申告で作成・提出する書類から、売上や経費のために保存しておく資料までわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  • 確定申告で作成・提出する主な書類
  • 売上を確認するために保存しておく資料
  • ガソリン代や車両費の記録に必要な資料
  • 青色申告と白色申告の違い
  • 領収書整理や帳簿付けを効率化する方法

監修

大石 英樹(おおいし ひでき)
かいせい税理士法人 代表

大阪市淀川区を拠点に、フリーランス・個人事業主から法人まで幅広い税務顧問を手がける。豊富な実務経験と機動力を武器に、確定申告・記帳・資金調達・事業承継まで一貫してサポート。「経営者の良きパートナー」をモットーに、わかりやすい税務アドバイスを提供している。

公式サイト:http://www.kaisei-tax.com/

軽貨物ドライバーが確定申告で作成・提出する書類は?

軽貨物ドライバーが事業所得について確定申告する場合、確定申告書に加えて、1年間の売上や必要経費をまとめる書類を作成します。

主な書類は次のとおりです。

  • 確定申告書
  • 青色申告の場合:青色申告決算書
  • 白色申告の場合:収支内訳書
  • 所得控除などを受けるために必要な書類

一方、ガソリン代の領収書や日々の売上明細を一枚ずつ確定申告書に添付するわけではありません。これらは帳簿に記録した取引の根拠として整理・保存しておきます。

事業所得を生ずべき業務を行う方には記帳と帳簿書類の保存が必要で、白色申告でも同様です。

売上を確認するために保存しておく書類は?

売上については、「いつ、どこから、いくらの報酬が発生したのか」を確認できる資料を保存しておきましょう。

軽貨物ドライバーの場合、たとえば次のような資料があります。

  • 配送会社や委託元からの支払明細書
  • 自分で発行した請求書の控え
  • 配達サービスの報酬明細
  • 売上が振り込まれた銀行口座の明細
  • 日々の売上を記録した売上帳

注意したいのは、銀行への入金額だけで売上を判断しないことです。報酬から手数料などが差し引かれて入金される場合、売上額と実際の入金額が異なることがあります。支払明細や請求書と照合しながら記帳しましょう。

また、請求書や明細をメール・PDFなどの電子データで受け取った場合は、電子取引データとして電子帳簿保存法に沿った保存が必要です。

ガソリン代や車両費などの経費で保存しておく書類は?

経費については、支払金額や取引先、支出内容を確認できる領収書・レシート・請求書などを保存しておくことが基本です。

軽貨物ドライバーでは、次のような支出が発生しやすいでしょう。

  • ガソリン代
  • 車両の修理・整備費
  • タイヤやオイル代
  • 駐車場代・高速道路料金
  • 自動車保険料
  • スマートフォン・通信費
  • 配送用の台車や備品代

ただし、支払ったものがすべて全額経費になるわけではありません。車やスマートフォンを仕事とプライベートの両方で使っている場合は、事業で使用した部分を合理的に区分して記帳することが重要です。

クレジットカードを利用した場合も、カード会社の明細だけに頼らず、店舗などから受け取った領収書や請求書を保存しておきましょう。特に消費税の仕入税額控除では、カード会社の請求明細だけでは原則として必要な適格請求書等の保存要件を満たしません。

青色申告と白色申告では必要書類にどんな違いがある?

大きな違いは、確定申告で作成する決算関係の書類と、青色申告特別控除を受けるための記帳要件です。

青色申告では青色申告決算書、白色申告では原則として収支内訳書を作成します。白色申告だからといって帳簿付けが不要になるわけではなく、売上や経費の記帳と関係書類の保存が必要です。

青色申告特別控除は制度改正にも注意しましょう。令和8年分までは一定の要件で55万円、さらにe-Taxによる申告などの要件を満たすと65万円の控除があります。

令和9年分(2027年分)以後は制度が変更されます。一定の要件を満たしたe-Tax申告では65万円、さらに優良な電子帳簿保存またはデジタルシームレス保存の要件を満たす場合は最高75万円となります。書面申告の場合は控除上限額が原則10万円となるため、実際に申告する年分の最新情報を確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. ガソリン代の領収書は確定申告で提出しますか?

通常、領収書を一枚ずつ確定申告書に添付する必要はありません。ただし、経費として記帳した根拠になるため、帳簿とあわせて保存しておきましょう。

Q. 白色申告なら領収書を保存しなくても大丈夫ですか?

いいえ。白色申告でも事業所得がある方には記帳と帳簿書類の保存が求められています。

Q. PDFで受け取った請求書は印刷して保存すればいいですか?

電子取引で受け取った請求書などは、原則として電子データの保存が必要です。保存方法の要件を確認して管理しましょう。

まとめ

軽貨物ドライバーの確定申告では、提出する書類と、手元に保存しておく資料を分けて考えることがポイントです。

確定申告書や青色申告決算書・収支内訳書を作成するだけでなく、売上明細、請求書、領収書などを整理し、日々の取引を帳簿へ反映しておきましょう。

特に配送業はガソリン代や高速道路料金など取引件数が多くなりやすいため、月ごとに書類を整理しておくと確定申告時の負担を減らせます。日々の記帳と帳簿・書類の保存が、正確な所得計算の基本です。

領収書整理や帳簿付けの負担を減らすには?

領収書整理や帳簿付けの負担を減らすには、確定申告直前まで作業を溜め込まない仕組みを作ることが大切です。

軽貨物ドライバーは配送業務に多くの時間を使うため、「仕事が終わってから記帳する時間がない」「何か月分も領収書が溜まっている」というケースもあるでしょう。

自分で継続して記帳するのが難しい場合は、記帳作業を外部へ依頼する方法もあります。

記帳代行アクリーのような記帳代行サービスを活用することも、経理にかかる時間や手間を減らす選択肢の一つです。

「領収書の整理が追いつかない」「配送の仕事に集中したい」という方は、確定申告直前に慌てないためにも、日々の帳簿付けを効率化する方法として記帳代行を検討してみましょう。

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