SNSで収益を得られるようになると、「帳簿はどう付ければいいの?」「企業案件や広告収入はいつ売上に計上するの?」「経費として認められるものは?」「税務調査で困らないためには何を準備すればいい?」と悩む方も多いでしょう。

SNS収入は会社員の給与とは異なり、自分で売上や経費を管理し、必要に応じて確定申告を行う必要があります。日頃から正しく帳簿付けをしておけば、確定申告をスムーズに進められるだけでなく、税務調査への備えにもつながります。

この記事では、SNS収入の帳簿付けの基本から、売上・経費の記帳方法、よくあるミス、税務調査で確認されやすいポイントまで、初心者にもわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  • SNS収入の正しい帳簿付けの基本
  • 売上を計上するタイミングと記帳方法
  • 経費になる支出と勘定科目の考え方
  • 帳簿付けでよくあるミスと税務調査への備え
  • 記帳業務を効率化する方法

監修

大石 英樹(おおいし ひでき)
かいせい税理士法人 代表

大阪市淀川区を拠点に、フリーランス・個人事業主から法人まで幅広い税務顧問を手がける。豊富な実務経験と機動力を武器に、確定申告・記帳・資金調達・事業承継まで一貫してサポート。「経営者の良きパートナー」をモットーに、わかりやすい税務アドバイスを提供している。

公式サイト:http://www.kaisei-tax.com/

SNS収入はどのように帳簿付けすればよい?

結論として、SNS収入は日々の取引を正確に記録し、証拠書類とあわせて管理することが重要です。

帳簿付けとは、事業や副業に関する売上・経費・資産・負債などのお金の動きを記録することです。帳簿が正確であれば、利益を把握しやすくなり、確定申告もスムーズになります。

SNSで得られる収入には、次のようなものがあります。

  • 企業案件(PR案件)
  • YouTubeなどの広告収益
  • アフィリエイト報酬
  • ライブ配信の投げ銭
  • コンテンツ販売
  • メンバーシップ・サブスクリプション収入

収入が発生したら、帳簿へ記録するとともに、請求書・支払通知書・管理画面の売上明細・銀行の入金履歴なども保存しておきましょう。これらは売上の根拠となる重要な資料です。

SNS収入の売上はいつ・いくらで記帳する?

売上は、会計方法によって計上するタイミングが異なります。

青色申告で複式簿記を採用している場合は、一般的に**売上が確定した時点(発生主義)**で記帳します。一方、簡易な帳簿付けを行う場合には、実際の入金時点で管理するケースもあります。

例えば企業案件では、

  • 商品・サービスを納品し報酬額が確定した日
  • 契約内容に基づき報酬が確定した日

などが売上計上の目安になります。

また、アフィリエイトや広告収益についても、プラットフォームごとに「成果確定日」「支払確定日」「入金日」が異なる場合があります。どのタイミングで売上を計上するかは、採用している会計処理の方法に合わせて継続的に処理することが大切です。

帳簿には次の内容を記録すると管理しやすくなります。

  • 売上日
  • 取引先
  • 収入の内容
  • 金額
  • 入金予定日・入金日

なお、振込手数料が差し引かれて入金された場合は、売上総額と振込手数料を分けて記帳すると実際の取引内容がわかりやすくなります。

SNS運営で経費になるものは?勘定科目と記帳方法を解説

SNS運営に必要な支出は、事業との関連性があれば必要経費として計上できます。

代表的な例は次のとおりです。

支出内容勘定科目の例
スマートフォン料金通信費
インターネット回線通信費
撮影機材消耗品費・工具器具備品
動画編集ソフト・画像編集ソフト支払手数料・通信費・新聞図書費など契約内容に応じて処理
撮影小物消耗品費
打ち合わせ代会議費
書籍・教材新聞図書費

※10万円以上または取得価額等によっては固定資産として減価償却が必要になる場合があります。

また、自宅のインターネットやスマートフォンなど、プライベートでも利用する費用は、事業で利用した割合(家事按分)に応じて経費計上します。

家事按分の割合は、「利用時間」「通信量」「使用面積」など合理的に説明できる基準で決め、その根拠を残しておくことが重要です。

SNS収入の帳簿付けでよくあるミスと注意点は?

帳簿付けで最も多いのは、売上や経費の記録漏れです。

よくあるミスとして、次のようなケースがあります。

  • アフィリエイト報酬を記帳していない
  • Amazonギフト券やポイントなど現金以外の報酬を見落としている
  • 領収書を紛失している
  • 私的な買い物を経費として計上している
  • 家事按分の根拠を残していない
  • 売上計上のタイミングが毎回異なる

これらは税務調査で指摘される原因にもなります。

毎月または毎週など、記帳するタイミングを決めて習慣化すると、記録漏れを防ぎやすくなります。記録漏れを防ぎやすくなります。

税務調査で確認されやすいポイントと日頃からできる対策は?

税務調査では、売上漏れと経費の妥当性が重点的に確認されます。

特に確認されやすいポイントは、

  • 銀行口座への入金と売上帳の一致
  • プラットフォームの支払明細
  • 請求書・領収書・契約書の保存状況
  • 家事按分の計算根拠
  • 私的支出との区分

などです。

近年では、金融機関の取引履歴や各プラットフォームの支払情報などをもとに確認が行われることもあります。

そのため、

  • 売上を漏れなく記帳する
  • 証憑書類を整理・保管する
  • 帳簿を定期的に更新する

といった基本を徹底することが、税務調査への最善の備えになります。

SNS収入の帳簿付けを効率化する方法は?

会計ソフトや記帳代行を活用すると、帳簿付けの負担を大きく軽減できます。

クラウド会計ソフトを利用すれば、

  • 銀行口座との自動連携
  • クレジットカード明細の取込
  • AIによる仕訳提案
  • 確定申告書類の作成支援

など、多くの作業を効率化できます。

一方で、企業案件が増えて取引件数が多くなったり、本業やコンテンツ制作に集中したい場合は、記帳代行サービスを利用するのも有効です。

記帳を専門家へ任せることで、入力ミスや記帳漏れを減らし、本来の業務に時間を使えるようになります。

よくある質問(FAQ)

SNS収入が少額でも帳簿付けは必要ですか?

継続的に収入を得ている場合は、収入額にかかわらず帳簿を付けることをおすすめします。帳簿があれば収支管理がしやすくなり、確定申告が必要になった場合もスムーズに対応できます。

領収書がないと経費にはできませんか?

領収書が望ましいですが、請求書、クレジットカード利用明細、銀行振込記録など、支出の内容を確認できる資料があれば、経費として説明できる場合があります。

プライベートでも使うスマートフォン代は全額経費になりますか?

通常は全額ではありません。SNS運営で使用した割合を合理的な基準で算出し、家事按分を行います。

SNS収入はすべて事業所得になりますか?

必ずしも事業所得になるとは限りません。収入の内容や事業性などによって所得区分が異なる場合があるため、判断に迷う場合は税理士へ相談すると安心です。

まとめ

SNS収入を得ている方は、日頃から正しい帳簿付けを行うことで、確定申告だけでなく、税務調査への備えにもつながります。

特に押さえておきたいポイントは次の5つです。

  • 売上は会計ルールに従って漏れなく記録する
  • 経費は事業との関連性を確認する
  • 領収書や請求書などの証憑を保存する
  • 家事按分は合理的な基準で行う
  • 定期的に帳簿を更新する

正確な帳簿は、自身の事業の利益を把握するためにも欠かせません。日々の積み重ねが、安心して事業を続けるための土台になります。

SNS収入の管理に不安があるなら記帳代行アクリーの活用もおすすめ

SNS運営やコンテンツ制作に力を入れたい方にとって、帳簿付けは時間と手間がかかる業務です。記帳が後回しになると、確定申告前に慌てて処理することになり、記帳漏れやミスが発生するリスクも高まります。

記帳代行アクリーでは、フリーランスや個人事業主の記帳業務をサポートしています。SNS収入や企業案件、アフィリエイト収入などの記帳にも対応し、日々の帳簿管理を効率化できます。

「記帳に時間を取られたくない」「正しい帳簿付けができているか不安」という方は、専門家のサポートを活用することで、安心してSNS運営や事業の成長に集中できるでしょう。

アクリーへお気軽にご相談ください!
LINEでいますぐ無料相談