プログラミングを学ぶために書籍を購入したり、オンライン講座やスクールを受講したりする機会は多いでしょう。しかし、「これらの費用は経費になるのか?」「どの勘定科目で処理すればいいのか?」と悩むフリーランスや副業エンジニアも少なくありません。

実際、学習費用は内容や目的によって経費として認められる場合があります。一方で、経費計上できないケースもあるため注意が必要です。

この記事では、プログラミング学習費用の経費計上ルールや勘定科目、注意点についてわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  • プログラミング学習費用が経費になる条件
  • スクール代やオンライン講座の勘定科目
  • 書籍・電子書籍の勘定科目
  • 経費計上する際の注意点
  • 学習費用に関するよくある疑問

監修

大石 英樹(おおいし ひでき)
かいせい税理士法人 代表

大阪市淀川区を拠点に、フリーランス・個人事業主から法人まで幅広い税務顧問を手がける。豊富な実務経験と機動力を武器に、確定申告・記帳・資金調達・事業承継まで一貫してサポート。「経営者の良きパートナー」をモットーに、わかりやすい税務アドバイスを提供している。

公式サイト:http://www.kaisei-tax.com/

プログラミング学習費用は経費になる?

結論からいうと、事業に必要な知識やスキルを習得・向上させるための学習費用であれば経費として計上できる可能性があります。

経費として認められるかどうかは、「事業との関連性」が重要な判断基準になります。

例えば、フリーランスエンジニアが以下のような学習を行う場合は、事業との関係性が明確です。

  • Web開発に関するオンライン講座
  • PythonやJavaなどの技術書
  • クラウドサービスの資格取得講座
  • セキュリティ関連の研修
  • AI開発や機械学習に関する学習

これらは現在の業務や今後の受注に直接関係するため、必要経費として認められやすいでしょう。

一方で、事業と無関係な学習は経費として認められません。

例えば、エンジニアとして活動している人が趣味目的で受講した料理教室やゴルフスクールなどは、事業との関連性を説明することが難しいため経費計上は困難です。

また、将来的に事業へ活用する予定があったとしても、客観的に関連性を説明できない場合は税務調査で否認される可能性があります。

そのため、「なぜその学習が事業に必要なのか」を説明できる状態にしておくことが大切です。

プログラミングスクールやオンライン講座の勘定科目は何?

結論として、プログラミングスクールやオンライン講座の受講料は「研修費」や「教育訓練費」で処理するケースが一般的です。

また、これからフリーランスエンジニアとして開業する予定の人が、開業前に受講したスクール代については「開業費」として計上する方法もあります。

研修費や教育訓練費は、事業に必要な知識や技能を習得するための費用を計上する勘定科目です。

例えば以下のような費用が該当します。

  • プログラミングスクール受講料
  • Udemyなどのオンライン講座
  • IT技術セミナー参加費
  • エンジニア向け勉強会参加費
  • 技術カンファレンス参加費

具体例として、フリーランスエンジニアがWebアプリ開発案件を受注するためにReactやNext.jsの講座を受講した場合、その受講料は研修費や教育訓練費として処理できます。

また、動画教材や学習コンテンツをサブスクリプション形式で利用している場合も、事業目的であれば経費計上可能です。

一方で、開業前にエンジニアとして独立するためにスクールへ通っていた場合は、開業準備のための支出として開業費に計上することも可能です。

開業費は繰延資産として扱われ、開業後に任意のタイミングで経費化できるため、節税計画を立てやすいメリットがあります。

なお、勘定科目に絶対的な決まりはありません。重要なのは継続して同じ基準で処理することです。

アクリー編集部

開業前にかかったプログラミングスクールや、オンライン講座の受講料は忘れずに開業費として計上しましょう。

プログラミング書籍や電子書籍の勘定科目は何?

結論として、プログラミング書籍や電子書籍は「新聞図書費」で処理するのが一般的です。

新聞図書費とは、業務に必要な書籍や雑誌、資料などを購入した際に使用する勘定科目です。

具体的には以下のようなものが該当します。

  • 技術書
  • 専門書
  • IT関連雑誌
  • Kindle版技術書
  • PDF教材
  • 技術ドキュメント購入費

例えば、

  • Python実践入門
  • AWS認定資格対策本
  • AI・機械学習関連書籍
  • Webデザイン関連書籍

などは新聞図書費として計上できます。

近年は電子書籍で学習するケースも増えていますが、紙の本と同様に事業関連性があれば経費として扱えます。

また、Amazon Kindle Unlimitedなどの定額サービスを利用している場合も、主に業務学習目的で利用しているのであれば経費計上を検討できます。

ただし、ビジネス書や自己啓発本については注意が必要です。

内容によっては事業との関連性を説明しにくいケースもあるため、購入目的を明確にしておくことが望ましいでしょう。

プログラミング学習費用を経費計上する際の注意点は?

高額なスクールや長期間の講座を受講する場合は、受講期間に応じて費用を按分しなければならないケースがあります。

例えば、12か月間のプログラミングスクールを一括で契約し、受講料を先払いした場合でも、すべてを支払った年の経費にできるとは限りません。

翌年以降の受講期間に対応する部分については「前払費用」として処理し、実際の受講期間に応じて経費化するのが原則です。

特に数十万円以上の長期講座では、この処理が必要になる場合があるため注意しましょう。

よくある質問(FAQ)

資格取得費用は経費になりますか?

事業に関連する資格であれば経費計上できる可能性があります。

例えばAWS認定資格や情報処理技術者試験などは、エンジニア業務との関連性を説明しやすいでしょう。

開業前に受講したプログラミングスクール代は経費になりますか?

エンジニアとして開業するために受講したスクールであれば、開業費として計上できる可能性があります。

開業費は開業後に経費化できるため、領収書や受講記録は必ず保管しておきましょう。

ChatGPTやAIツールの利用料は経費になりますか?

業務や学習目的で利用している場合は経費として計上できます。

一般的には「通信費」「支払手数料」「ソフトウェア利用料」などで処理されることが多いでしょう。

YouTube有料講座は経費になりますか?

事業に必要な知識習得のためであれば経費計上可能です。

受講履歴や決済履歴を保存しておきましょう。

まとめ

プログラミング学習費用は、事業に必要な知識やスキル習得を目的としている場合、経費として計上できる可能性があります。

今回のポイントをまとめると以下の通りです。

この記事のポイント
  • 事業との関連性があれば経費計上できる
  • スクール代や講座代は「研修費」「教育訓練費」が一般的
  • 開業前のスクール代は「開業費」として計上できる場合がある
  • 技術書や電子書籍は「新聞図書費」が一般的
  • 長期間の講座は受講期間に応じて按分が必要な場合がある
  • 領収書や受講履歴を保管する

適切に経費計上することで、無駄な税負担を抑えながらスキルアップへの投資を継続しやすくなります。

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フリーランスエンジニアや副業エンジニアにとって、学習と同じくらい重要なのが経費管理や帳簿付けです。

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